ひょんなことから少年の頃の夢が叶った話

 30歳の時にテニスを初めて以来すっかりハマってしまい、週末は雨の日も風の日も雪の日もテニスをして来ました。できないと不機嫌になってしまいます。もう依存症レベルです。

 去年の2月。私は選抜試験の責任者でした。いつもならどんなに寒くても週末はテニスなのですが、風邪をひくことは絶対に許されないので2月と3月の選抜試験が終わるまでは大事をとってテニスをしないことにしました。

 入試が無事終わり、待ち焦がれた週末がやって来ました。ところが始めてみると肩が痛くて痛くてサーブが打てません。痛めるほどプレーしたのならともかく、休んでいる間に肩が壊れてしまうなんてことがあるのでしょうか。しかしそれはいわゆる五十肩というやつで、全治半年から1年と診断されました。

 そこで仕方なく、ラケットの代わりになるものを探したところ、壁かけに成り果てていたギターが目に入りました。相当入れ込んでいた時もあったのですが、ストレス発散にはテニスのほうが適しているのでもうほとんど弾かなくなっていたんです。

undefined

 あまり期待はしていなかったのですが、演奏の技術はすぐに回復できたのでやる気が出て来ました。そして学生の時に弾けなかったラリーカールトンのRoom335に再挑戦することにしたのです。

 Room 335といえばギター少年の登竜門ともいえる曲であります。私も代数学の授業をさぼって連日練習しましたが第2コーラスのサビの1カ所だけがどうしても弾けなかったんです。忘れていた挫折感が蘇って来ました。

 「することもないし、弾けるまでとことんやってみよう。」

 Youtube を参考にいくつかの運指を試し、学生時代にはなかった秘密兵器の導入です。MP -GT1 ギタートレーナーです。ラリー様がゆっくりと何回でも、しかも腹を立てずに一緒に弾いてくださるのです。

 undefined

 テンポを落とせば弾けるので、あとは少しずつそれを上げていけばいいだけです。ところが、もう少しのところで右手と左手がバラバラになって音がつまってしまいます。今度はテンポをもっと落として確実なピッキングを体に染み込ませます。でも結果は同じです。

 この状態が1ヶ月は続いたでしょうか?流石に萎えてきました。心が折れるとはこの事をいうのでしょう。もう、弾けないということを自分に納得させるために練習を続けました。とうとう指先の皮が擦りきれて痛みで弾くことができなくなり、弦を外してギターを壁に戻しました。きっと20代でないと弾けない曲なのでしょう。

 undefined

 しかし半月ほど経って指が治って来ると、もう一度やってみようという気になりました。テニスはできないからです。まだ完治していないので強めに歪ませて弱い入力でも音が出やすくしてみたところ、なんとかそれらしく弾けるようになっていきました。そこから録音を繰り返し、音をナチュラルなドライブに戻し、運指に何度か変更を加えてまあなんとか見てもらえるレベルに仕上げることができました。

 たった90秒の演奏に半年近くかかりましたが、私にとっては親の仇を打ったような晴れやか気持ちです。それでも、感動しているのは自分だけなんです。演奏で人を楽しませることができるプロフェッショナルは本当に凄い。憧れですね。

https://youtu.be/P1qYVqCDsUk

投稿者: roundstone1966

高校の教員をしています。数学の授業の評判は今ひとつなのですが、学級通信だけは面白いと褒めてもらっています。大学受験に向かう生徒を励ます目的で書いたものが大半ですが、皆さんに読んでいただけたら嬉しいです。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。