
ラピを動物病院で診てもらいました。健康状態は良好という事なので予防接種をしました。まだ生後2ヶ月ぐらいだそうです。
生後2ヶ月というと人間なら全く目が離せない時期です。食べることも動くこともできません。でも猫はもうなんでもできます。まずトイレですが、猫砂の上に乗せるとそこでトイレをするようになりました。他の場所では絶対にしません。人間と暮らすためには重要な能力ですがどうやって身につけたのでしょうか?うちの子供は一人でトイレに行けるようになるまで2年以上かかりましたが。
共稼ぎ家庭なので、この幼い家族を一人にして仕事に行かなければなりません。行かないでと鳴きますからとても辛い上に、家の中には危ない場所がたくさんあることが引っかかります。階段やらロフトから落ちたらいくら猫でも怪我するのではないでしょうか。変なものを口に入れて窒息死したらどうしましょう。風呂に落ちたらいけないので絶対に水を抜き忘れてはいけません。でも家に帰るとラピはいつでも元気に出迎えてくれました。怪我ひとつありません。

私たちが階段を降りようとすると、男子ラピは猛スピードでぶち抜いて速さを見せつけてきます。勢い余って階段の手すりの隙間から落ちてしまわないか心配で紐を張り巡らしていましたが、それに当たることすらなかったと思います。その向こうが崖になっていることが頭に入っているようなのです。ロフトははしごで上り下りしますが、降りる時は慎重に降りて来ます。落ちるかもしれないと思う場合はスピードをコントロールします。キッチンや棚などいろんなところに飛び乗ったりしますが、失敗することもありませんし、そこにある物に体をぶつけて落としたりすることもまずありません。猫は部屋を荒らさないんです。ただし、お気に入りのソファーで爪を研ぐのだけはやめて欲しいです。
生後2ヶ月の子猫のこの完成された生きる力を本能と片付けていいのでしょうか?階段やロフトのはしごの形状とその爪がかからない硬い材質も本能に書き込まれているのでしょうか。それに引き換え、失敗を繰り返して成長しなければならな人間の方が高等生物だということがどうも腑に落ちないんです。
きっと動物たちは神様とつながっているのでしょう。ラピの目を見るともうすでに自己実現を果たしているかのようです。
「ご主人様、人間になるためにせ〜だいお気張りやす。」
