コンビニにあるコーヒーマシンみたいに、ボタンを押すと豆をガラガラっと挽いて淹れてくれるのが欲しかったんです。もちろん、機械の上部のケースに入った豆が見えているやつがいい。
国産にも同じようなものがあるのですが、飲み比べることもできないし、ネットのレビューを参考に、スペックで決めるしかありません。結局コニカル式のグラインダーが決め手になりメリタ(ドイツ)にしました。ちょっと高かったのですが、貯まったポイントが背中を押してくれました。
プラシーボ効果で美味しく感じるかもしれないので、ブラインドテストをしました。今飲んでいるコーヒー(粉)を使い、全く同じ条件で、前の機械(写真左)とメリタアロマフレッシュサーモ(写真右)2台同時に淹れます。そして妻がこれらを①岩崎ちひろの猫の絵のカップと②無地のカップに注ぎました。果たして「違いのわかる男」になれるのか。
まずソムリエのように鼻を近づけますが香りの違いはわかりません。次に口に含み、舌に絡ませます。予想に反して二者の味は明らかに違います。しっかりとした苦味とコクのあるコーヒーは猫のカップです。私は迷うことなく①を選びました。これがゴールドスタンダードというものでしょう。
私「こっちが美味しい。」
妻「ええ?それは古い方だよ。」
私「おおい、ちょっと、まあてえよ!」(キムタク風に)
妻「いくらしたの???」
私「・・・・。」(キムタク風に)
その後妻が飲むと、①は渋みがキツい、②の方が断然美味しいといいます。そう言われて飲むと悔しいけれどその通りなんです。カップ半分ぐらい飲んだところで①は舌に刺さる雑味が気になり、頼りない印象だった②は口当たりに酸味、後に甘味を感じます。
妻は普段コーヒーに牛乳を入れるんです。そんな妻が実は「違いのわかる男」だったなんて。
さて、今度は機械に見合う豆を求めて近くの豆専門店に行きました。今までアイスコーヒーの豆にこだわったことはないのですが、100g 450円と奮発しました。これを例のコニカルグラインダーで細挽きにしたところで、カフェにいるような香りに包まれます。プラシーボもピグマリオンもいません。
表現力がないのでこの美味しさをお伝えできませんが、このマシンを導入した結果、私は水筒を持ち歩くようになり、妻はコーヒーにミルクを入れなくなりました。今ではいろいろな豆を自分で買って来ます。これはもう、我が家のパラダイムシフトといえるかもしれません。
